基礎知識読了 8分

トレーリングストップとは?MT5の設定と幅の決め方

利益が出ているのに、どこで決済すればよいか迷っていませんか。

結論は、トレーリングストップを使えば、利益を伸ばしつつ戻しすぎを防げる、ということです。ただしMT5では、端末が動いている間だけ働きます。

この記事では、仕組み、幅の決め方、実例、固定の利確との違い、設定手順を整理します。

この記事の要点

  • トレーリングストップは、価格が有利に動くと逆指値が自動で追いかけ、不利な方向には動かない機能です。
  • MT5のトレーリングストップは端末側で動くため、MT5を閉じたりPCが止まったりすると追随も止まります。
  • 幅は狭すぎると押し目で決済され、広すぎると利益を戻すため、ATRや直近の値幅を目安にします。

結論:トレーリングストップは利益を追いかける逆指値

  • 価格が有利に動くと、逆指値が自動で追いかけてくる
  • 不利な方向には動かないので、確保した利益は守られる
  • MT5では端末側で動くため、MT5を閉じると働かない
  • 幅は、狭すぎても広すぎても不利になる

トレーリングストップとは?仕組みを整理

トレーリングストップは、含み益が増えるのに合わせて、損切りの逆指値を自動で引き上げる(売りなら引き下げる)機能です。英語のtrail(後を追う)が由来です。

価格が戻っても、逆指値は元の位置へ戻りません。引き上げた位置が、そのまま新しい損切りラインになります。

  • 買いの場合、価格が上がるほど逆指値も上へ移動する
  • 価格が下がっても、逆指値は下がらずその場に残る
  • 逆指値に価格が触れると、決済注文が出る
  • 決済のタイミングは、相場の勢いに応じて自動で決まる

MT5のトレーリングストップは端末側で動く

MT5のトレーリングストップは、業者のサーバーではなく、お使いの端末(MT5)が逆指値を動かす仕組みです。そのため、MT5を閉じたときやPCが止まったときは、追随も止まります。

止まるのは追随だけで、すでに入っている逆指値は残ります。ただし、その位置から先は更新されません。

追随が始まるのは、含み益が設定した幅を超えてからです。それまでは逆指値は動かないため、最初の損切りは自分で置いておきます。

MT5の標準的な動作の説明です。詳細な挙動は、各業者のMT5の案内でも確認してください。
項目通常の逆指値トレーリングストップ
動かす主体注文を預かるサーバーMT5を動かしている端末
価格に追随しない(固定)する(有利な方向のみ)
MT5を閉じたときそのまま有効追随が止まる

終日つけ放しにしたい場合は、VPSなどで端末を動かし続ける方法があります。詳しくは関連コラムで確認できます。

スマホアプリでの設定は、PC版と同じ形では使えない場合があります。このコラムでは「PC版の機能」として説明しています。

トレーリングストップの幅の決め方

幅とは、現在値と逆指値の距離のことです。この幅が、トレーリングストップの成否をほぼ決めます。

一般的な傾向です。通貨ペアや時間足によって、適した幅は変わります。
幅良い点困る点
狭い利益を戻しにくい通常の押し目で決済されやすい
広い多少の押し目に耐えられる戻りが大きく、利益を減らしやすい

ATRや直近の値幅を基準にする

ATRは、一定期間の平均的な値幅を示す指標です。仮にATRが10pipsなら、その2倍の20pipsを幅にする、という考え方があります。

直近の押し目や戻りの大きさを、チャートで測る方法もあります。通常の押し目より少し広い幅にすると、刈られにくくなります。

損切り幅と合わせて考える

最初の損切り幅と、トレーリングの幅を同じにする人が多いです。ロットは、その幅と許容損失から決めます。計算の流れは、損切りの置き方の関連コラムが参考になります。

実例:EURUSD0.1ロットで追随を確認する

逆指値が追いかけ、+30 USDで決済

USD口座で、EURUSDを0.1ロット買う例です。0.1ロットは1pipsが1 USDなので、pipsの数がそのまま USD になります。

  1. 1

    1.0800で買い、幅は20pips

    最初の損切りとして、20pips下の1.0780に逆指値を自分で置きます。

  2. 2

    1.0850まで上昇

    逆指値が追いかけて、20pips下の1.0830へ移動します。

  3. 3

    そこから価格が下落

    逆指値は動かず、1.0830のまま残ります。

  4. 4

    1.0830で約定して決済

    1.0830 − 1.0800 = 30pipsなので、30 pips × 1 USD = +30 USD です。

実際の約定は、スプレッドや急変動で、設定価格からずれることがあります。数値は仕組みを理解するための仮の計算例です。

固定の利確(指値)との違い

伸ばすならトレーリング、確定なら固定

固定の利確は、決めた価格で必ず決済する方法です。トレーリングは、上昇が続くほど利益が伸びますが、反転時には幅の分を戻します。

一般的な傾向の比較です。どちらが有利かは、相場の展開によって変わります。
項目固定の利確トレーリングストップ
決済価格事前に決めた1点高値から幅だけ戻った所
上昇が続くと利益が伸びない利益が伸びる
急に反転すると決めた利益で確定幅の分は戻す
レンジ相場利確に届けば有利小さく刈られやすい

前の実例で、価格が1.0900まで上がっていたら、逆指値は1.0880です。そこで決済すれば、+80pips(80 USD)になります。固定で1.0830に利確していた場合は+30pipsです。

向く相場・向かない相場

一般的な傾向です。必ずそうなるわけではありません。
相場の状態相性理由
一方向に伸びるトレンド向く押し目が浅く、利益を伸ばしやすい
上下を繰り返すレンジ向かない小さな戻りで何度も決済される
指標発表や急変動の前後注意値動きが荒く、幅を超えて約定しやすい

トレンドかレンジかの見分けは、手法によって異なります。デモ口座で、自分の取引に合うかを確かめてから使うと安心です。

MT5でトレーリングストップを設定する手順

PC版MT5で4ステップ設定する
  1. 1

    PC版MT5を起動する

    ログインした状態で、ポジションを持ちます。

  2. 2

    保有ポジションを選ぶ

    ツールボックスの「取引」タブに、保有中のポジションが表示されます。

  3. 3

    右クリックして幅を選ぶ

    メニューのトレーリングストップの項目から、幅を選びます。

  4. 4

    逆指値が動くか確認する

    価格が動いたあと、ポジションのS/L欄が更新されるかを見ます。

画面の表記は、MT5のバージョンや業者の提供形態で異なる場合があります。最初はデモ口座で試してください。

トレーリングストップとキャッシュバックの関係

キャッシュバックは、取引量に応じて計算される仕組みが多くあります。トレーリングで決済した取引が対象になるかは、業者ごとに確認が必要です。

還元額は未確定で、ローンチ時に各業者ページへ掲載します。還元を目的に、取引回数を増やす使い方は避けましょう。

この記事は一般的な解説で、特定の業者や取引手法を勧めるものではありません。取引条件は、必ず各業者の公式ページで確認してください。

通貨ペアとロット数、建値と決済価格を入れて、損益を USD で確認できます。実例の数字と見比べてください。

損益を計算してみる

よくある質問

Q.トレーリングストップとは何ですか?

価格が有利に動くと、損切りの逆指値が自動で追いかける機能です。不利な方向には動かないため、確保した利益を守りながら、上昇の継続も狙えます。

Q.MT5を閉じるとトレーリングストップは働きますか?

働きません。MT5のトレーリングストップは端末側で動くためです。閉じる前に入っていた逆指値は残りますが、その先の追随は止まります。

Q.トレーリングストップの幅は何pipsがよいですか?

決まった正解はありません。ATRや直近の押し目の大きさを目安に、狭すぎず広すぎない幅を探します。通貨ペアや時間足でも変わるため、デモ口座で検証しましょう。

Q.トレーリングストップと固定の利確はどちらが有利ですか?

相場の展開で変わります。トレンドが続けば利益を伸ばしやすい一方、レンジでは小さく決済されがちです。自分の手法に合わせて、使い分けるのが一般的です。

本記事は情報提供を目的とし、投資助言ではありません。条件は変更されることがあるため、最新情報は各業者の公式ページで確認してください。海外FX・CFD取引には元本を超える損失のリスクがあります。

関連コラム

訂正のご連絡・質問は LINE で

受付は LINE公式アカウントだけです。メールでの受付はありません。

LINEで問い合わせる
LINEで問い合わせ